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新修 指紋と性格 運命

新修 指紋と性格 運命
著者 長谷川 滔浦
出版年月日 2009/12/20
ISBN 9784885944260
判型・ページ数 A5・224ページ
定価 本体2,800円+税
在庫 在庫あり
 

目次

 序  

第一章 総 論  
 第一節 指紋法の真使命  
 第二節 指紋法の沿革
 第三節 運命とその開拓
  第一項 不可避の力
  第二項 性格即運命
  第三項 運命開拓と自覚
  第四項 指紋形成に及ぼす影響

第二章 指紋法
 第一節 指紋法と個性鑑識
 第二節 指紋の特性
 第三節 指紋の分類
  第一項 弓状紋
  第二項 蹄状紋
   一 甲種蹄状紋
   二 乙種蹄状紋
  第三項 渦状紋
   一 狭義渦状紋
   二 有胎蹄状紋
   三 二重蹄状紋
   四 双胎蹄状紋
   五 変体紋
 第四節 指紋の価
  第一項 各指紋の価
  第二項 価の計算法
   一 乙種蹄状紋の隆線の計算法
   二 渦状紋の隆線の計算法
 第五節 指紋押捺法
  第一項 個性鑑識上の指紋原紙
  第二項 回転および平面押捺法
   一 回転押捺法
   二 平面押捺法
  第三項 簡易押捺法

第三章 指紋と性格
 第一節 性格鑑識法
 第二節 弓状紋の性能
 第三節 蹄状紋の性能
  第一項 甲種蹄状紋
  第二項 乙種蹄状紋
 第四節 渦状紋の性能
  第一項 狭義渦状紋
  第二項 有胎蹄状紋
  第三項 二重蹄状紋
  第四項 双胎蹄状紋
  第五項 変体紋

第四章 指紋と運命
 第一節 運命鑑識法
 第二節 弓状紋の運命
 第三節 蹄状紋の運命
  第一項 甲種蹄状紋
  第二項 乙種蹄状紋
 第四節 渦状紋の運命
  第一項 狭義渦状紋
  第二項 有胎蹄状紋
  第三項 二重蹄状紋
  第四項 双胎蹄状紋
  第五項 変体紋

第五章 指紋排列の実例
 第一節 指紋の排列
 第二節 弓状紋を主とした排列
 第三節 蹄状紋を主とした排列
 第四節 渦状紋を主とした排列

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内容説明

  序

 指紋を見れば、その人の性格と運命を明瞭に知ることが出来る!
 このような言葉を初めて聞けば、意外の感にうたれる人が多いかもしれない。また事実、実際に指紋で性格や運命が分るか、という驚嘆または驚異の込められた質問は、私のしばしば耳にするところである。実は、そう言う私も、十指の指紋に個人の性格と運命とが現われていることを、十六年前に初めて父から聞いた時には、やはり驚嘆の感に打たれずにはおられなかった。
 ちょうどその頃、私の父は横浜で医院を開業していたのであるが、ふとした機縁から、指紋による個性鑑識法を大成された奥澤彌三郎先生にご厚誼を願うようになった。それ以後一週に一度ずつ先生においでを願って、故郷に引き揚げるまでの数年間、指紋の研究を続けていたのであった。もっとも医師である父は指紋による性格・運命の鑑識というより、各種の指紋と病気との関係や遺伝について調べることを研究の目的としているようであった。ちなみに、第五章の「指紋排列の実例」に用いた二十枚の実例指紋は、その頃に父が採った多数の指紋原紙の中から選んだものである。
 そうした関係で、私も奥澤先生にご厚誼を願うようになり、自分自身についての指紋の新機能を実証されるにつれ、また指紋の新機能についていろいろお話を伺うにつれ、いよいよ驚嘆するとともに甚深の興味を覚えていったのであった。先生が見える日には、友人やその他の人たちの指紋を見ておいて、それを材料に教えを乞うたのであった。多忙のため先生が見えられなかった日には、ひどく失望したことを覚えている。その後、父が故郷へ帰った後も、指紋に対する興味は依然として強く、私は文学を研究するかたわら、先生にお会いする機会を求めては、種々の材料によって教えを乞うとともに、今日まで研究を続けてきたのである。
 しかし研究の初期において、私はいわゆる門前の小僧に過ぎなかったのだ。今日、指紋に関する書物を著そうなどとは夢にも思わないことであった。
 言うまでもなく、本書は奥澤先生が執筆されるべきはずであった。何故かと言えば、指紋による性格・運命の鑑識法は先生が大成されたものだからである。しかし、先生は非常に多忙な官途についておられるのでほとんど寸暇もなく、代って私がこの著をなすことになったのである。先生は私が本書を著すことを快く了解されたばかりでなく、多忙な時間を割かれて、種々の材料と教示とを惜しみなく与えられるとともに、激励までしてくださったのである。もし先生のご助力がなかったならば、恐らく私は本書をまとめることができなかっただろうと思う。
 しかし、たとえご助力があったにせよ、未熟な私の著である。十分に注意を払ったものの、不十分な点はもちろん、先生の意を誤り伝えている点がありはしないかと恐れている。だが、そうした不完全な点は、いずれ先生自ら大著をなされる日があろうと思うから、その時において完璧なものに訂正されるであろう。その日を迎えるまで、本書が先生の御著書の露払いの役を務め、またご研究の大略を多少なりとも世に紹介することができれば幸いに思う。私も今後一層、この研究に精進していきたいと思っている。ことに、性格については心理学的に深く研究したいと念じている
 なお、本書は各種の指紋と性格・運命との関係を平易に解説することを目的として執筆したものである。したがって、性格・運命鑑識上に必要な事柄はことごとく述べたつもりであるが、平易に解説する必要上、説明の十分に行き届かない点は免れなかっただろうと思う。その点は著者の意のあるところを汲んでいただきたい。
 最後に、ご多忙中に一方ならぬご助力・ご教示を与えてくださったご好意を、奥澤彌三郎先生に衷心より感謝しておきたいと思う。

                                     長谷川 滔浦

 

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