目次
チベット占星術序説
黒 門著 上製 A5判 260頁 本体3,800円
本邦初公開!
チベット暦が付いているため、誰でも通常使用している西暦からチベット暦に変換することが出来ます。
序 文
「チベット」という言葉に「神秘」あるいは「秘境」といった響きを感じる人は少なくないと思います。本書はチベットの占術を紹介するものです。
私の専門は中国の占術研究であり、チベットに関しては素人に等しい。本来、私のようなチベットの門外漢であり、しかも市井の占術研究家が、占術という特定の分野にしろチベットに関する一書を著すのは大変心苦しいものがあります。
私は十代の頃から占術や密教等に興味を持ち、関連書を読みふけりました。その内容は、不可思議かつ神秘の世界の話であり、当時の私にチベットへの憧れを抱かせるに十分すぎる内容でした。チベットは台湾と並んで当時の私の憧れの地のひとつでした。
私が初めてチベットの占術と接したのは、昭和59年に出版された「密伝ラマ占星要門」ダルマ・シーラ著、立花秀孝訳、立花孝全編である。この本は13世紀に書かれた原書の翻訳ですが、非才な私には極めて難解な本で、とても理解・実践出来る内容ではありませんでした。私は当時既に中国占術の研究がメインであったこともあり、チベットの占術にまで時間を割く余裕も無く、続いて出版されるであろう国内書が出るのを期待して待つことにしました。
時が過ぎ去り、中国占術の研究も本格的になってくると、どうしても中国本土だけで無く、中国から周辺に伝播した占術についても調査する必要性を感ずるようになったきました。中国の占術に限らず、古代から文明が発展した国の文化は、本国で失われたものが周辺の伝播した国に残っていることがあるからです。日本に平安時代に安倍晴明が著したと言われる六壬書「占時略決」が伝わっていますが、これなどは良い例といえます。そこで、これら周辺の国に伝わる占術との比較研究の必要性を感じるに到ったのです。これは特に、韓国の占術家と交流するようになり、現地の占術について知るようになったことで、その思いはより強くなったように思います。
そこで、チベットについて調べてみることになりました。ところが国内では先の「密伝ラマ占星要門」以降、チベット占術に関する文献がなく、チベット語が解らない私の調査は困難を極めました。国内の文献が無いため、中国・米国を中心にインドやイタリアからも文献を取り寄せました。また、幸いにも米国に在住のチベット人占星術師ともコンタクトすることが出来、文献だけでは不明な部分を補うことが出来ました。
過日『活盤奇門遁甲精義』の出版の打ち合わせで東洋書院にお邪魔したときに、斎藤編集長との雑談でチベットの占術に関して話をしたところ、本としてまとめてみないかというありがたい言葉を頂戴しました。しかし、冒頭にも述べましたように、私の専門は中国占術であり、生半可な知識しかない私がチベットの占術書を著すことには、躊躇を感じました。
しかしながら、チベットの占術に関する文献は、私が知る限りでは国内では「密伝ラマ占星要門」が唯一の文献であり、その後20年近くが経ちますが、それに続く文献が出版されていません。しかも現在は「密伝ラマ占星要門」も入手困難な状況のようです。そういう意味では、ここで私のようなチベット学の門外漢であっても、チベット占術を日本に紹介する本を出すことは、それなりに意義があるものと考えるようになりました。本書を世に出すことで、チベット占術により精通した方々の手によって、より正確で内容が整った本が世に出るきっかけとなればと願っております。
なお、本書の内容は基本的にチベットで行われている占法を紹介したものですが、その解釈に関しては、私の専門である中国的な要素を取り入れていることを予めご承知下さい。
最後になりますが、本書を著すにあたっては松岡秀隆(北斗柄)氏と阪井芳広氏の多大なお力添えをいただきました。特に、巻末のチベット暦の作成に関しては、御二人のご協力無くしては成し得ませんでした。この場をお借りして厚く御礼申し上げます。また、朝倉香さんと鈴木星翔君の御二方にも、様々な面でご協力をいただきました。ありがとうございました。
そして最後に、前作『活盤奇門遁甲精義』に続いて、一向に進まない原稿を気長にお待ちいただいた斎藤勝己編集長にも、一言お礼を申し上げたいと思います。
平成17年 黒 門
目 次
生命要素早見表 見返し
序 文
第1章 チベット占星術の歴史と特徴
1 歴 史
2 特 徴
第2章 生年月日をチベット暦に換算する
1 年の見方の注意
2 月の見方の注意
3 日の見方の注意
第3章 チベット式干支暦
1 五行の理解
2 五行の相互関係の理解
3 干支暦の理解
4 年の干支を出す
5 月の干支を出す
6 生日干支を求める
7 時と干支
第4章 チベット式五行占(チベット式四柱推命)
1 5つの生命要素
2 判断方法
3 相性の判断
4 生まれ年の十二支による判断
5 年運の判断
第5章 チベット式九星術
1 九星の基礎知識
2 日本・中国とチベットの九星の相違点
3 体力の九星を求める
4 行年の九星
5 判断法
第6章 チベット式八卦占(チベット式風水)
1 八卦の理解
2 誕生卦
3 チベット式風水
4 流年卦別吉凶方位表
5 八卦による毎年の運勢判断
6 毎日の運勢判断
第7章 カルツィー(インド系占星術)
1 ホロスコープ占星術の基礎知識
2 チベットのホロスコープ占星術の特徴
3 日の吉凶を占う技法
第8章 チベットのその他の占い
1 サイコロ占い
2 銅貨(コイン)占い
3 烏卜
4 六字真言占い
5 念珠占い
6 木輪占い
後書き
参考文献
付 チベット暦(1930年〈昭和5年〉)
~(2030年〈平成42年〉)
黒 門著 上製 A5判 260頁 本体3,800円
本邦初公開!
チベット暦が付いているため、誰でも通常使用している西暦からチベット暦に変換することが出来ます。
序 文
「チベット」という言葉に「神秘」あるいは「秘境」といった響きを感じる人は少なくないと思います。本書はチベットの占術を紹介するものです。
私の専門は中国の占術研究であり、チベットに関しては素人に等しい。本来、私のようなチベットの門外漢であり、しかも市井の占術研究家が、占術という特定の分野にしろチベットに関する一書を著すのは大変心苦しいものがあります。
私は十代の頃から占術や密教等に興味を持ち、関連書を読みふけりました。その内容は、不可思議かつ神秘の世界の話であり、当時の私にチベットへの憧れを抱かせるに十分すぎる内容でした。チベットは台湾と並んで当時の私の憧れの地のひとつでした。
私が初めてチベットの占術と接したのは、昭和59年に出版された「密伝ラマ占星要門」ダルマ・シーラ著、立花秀孝訳、立花孝全編である。この本は13世紀に書かれた原書の翻訳ですが、非才な私には極めて難解な本で、とても理解・実践出来る内容ではありませんでした。私は当時既に中国占術の研究がメインであったこともあり、チベットの占術にまで時間を割く余裕も無く、続いて出版されるであろう国内書が出るのを期待して待つことにしました。
時が過ぎ去り、中国占術の研究も本格的になってくると、どうしても中国本土だけで無く、中国から周辺に伝播した占術についても調査する必要性を感ずるようになったきました。中国の占術に限らず、古代から文明が発展した国の文化は、本国で失われたものが周辺の伝播した国に残っていることがあるからです。日本に平安時代に安倍晴明が著したと言われる六壬書「占時略決」が伝わっていますが、これなどは良い例といえます。そこで、これら周辺の国に伝わる占術との比較研究の必要性を感じるに到ったのです。これは特に、韓国の占術家と交流するようになり、現地の占術について知るようになったことで、その思いはより強くなったように思います。
そこで、チベットについて調べてみることになりました。ところが国内では先の「密伝ラマ占星要門」以降、チベット占術に関する文献がなく、チベット語が解らない私の調査は困難を極めました。国内の文献が無いため、中国・米国を中心にインドやイタリアからも文献を取り寄せました。また、幸いにも米国に在住のチベット人占星術師ともコンタクトすることが出来、文献だけでは不明な部分を補うことが出来ました。
過日『活盤奇門遁甲精義』の出版の打ち合わせで東洋書院にお邪魔したときに、斎藤編集長との雑談でチベットの占術に関して話をしたところ、本としてまとめてみないかというありがたい言葉を頂戴しました。しかし、冒頭にも述べましたように、私の専門は中国占術であり、生半可な知識しかない私がチベットの占術書を著すことには、躊躇を感じました。
しかしながら、チベットの占術に関する文献は、私が知る限りでは国内では「密伝ラマ占星要門」が唯一の文献であり、その後20年近くが経ちますが、それに続く文献が出版されていません。しかも現在は「密伝ラマ占星要門」も入手困難な状況のようです。そういう意味では、ここで私のようなチベット学の門外漢であっても、チベット占術を日本に紹介する本を出すことは、それなりに意義があるものと考えるようになりました。本書を世に出すことで、チベット占術により精通した方々の手によって、より正確で内容が整った本が世に出るきっかけとなればと願っております。
なお、本書の内容は基本的にチベットで行われている占法を紹介したものですが、その解釈に関しては、私の専門である中国的な要素を取り入れていることを予めご承知下さい。
最後になりますが、本書を著すにあたっては松岡秀隆(北斗柄)氏と阪井芳広氏の多大なお力添えをいただきました。特に、巻末のチベット暦の作成に関しては、御二人のご協力無くしては成し得ませんでした。この場をお借りして厚く御礼申し上げます。また、朝倉香さんと鈴木星翔君の御二方にも、様々な面でご協力をいただきました。ありがとうございました。
そして最後に、前作『活盤奇門遁甲精義』に続いて、一向に進まない原稿を気長にお待ちいただいた斎藤勝己編集長にも、一言お礼を申し上げたいと思います。
平成17年 黒 門
目 次
生命要素早見表 見返し
序 文
第1章 チベット占星術の歴史と特徴
1 歴 史
2 特 徴
第2章 生年月日をチベット暦に換算する
1 年の見方の注意
2 月の見方の注意
3 日の見方の注意
第3章 チベット式干支暦
1 五行の理解
2 五行の相互関係の理解
3 干支暦の理解
4 年の干支を出す
5 月の干支を出す
6 生日干支を求める
7 時と干支
第4章 チベット式五行占(チベット式四柱推命)
1 5つの生命要素
2 判断方法
3 相性の判断
4 生まれ年の十二支による判断
5 年運の判断
第5章 チベット式九星術
1 九星の基礎知識
2 日本・中国とチベットの九星の相違点
3 体力の九星を求める
4 行年の九星
5 判断法
第6章 チベット式八卦占(チベット式風水)
1 八卦の理解
2 誕生卦
3 チベット式風水
4 流年卦別吉凶方位表
5 八卦による毎年の運勢判断
6 毎日の運勢判断
第7章 カルツィー(インド系占星術)
1 ホロスコープ占星術の基礎知識
2 チベットのホロスコープ占星術の特徴
3 日の吉凶を占う技法
第8章 チベットのその他の占い
1 サイコロ占い
2 銅貨(コイン)占い
3 烏卜
4 六字真言占い
5 念珠占い
6 木輪占い
後書き
参考文献
付 チベット暦(1930年〈昭和5年〉)
~(2030年〈平成42年〉)
内容説明
本邦初公開!チベット暦が付いているため、誰でも通常使用している西暦からチベット暦に変換することが出来ます。